財産分与・熟年離婚(退職金・年金分割)

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離婚の際、夫婦の財産は公平に分配されます

財産分与

財産分与とは、離婚する際に夫婦が築き上げてきた財産を公平に分配することです。

財産分与の対象になるもの

財産分与の対象になるもの

財産分与の対象となるのは、結婚期間中に夫婦が協力して築き上げてきた財産です。
例えば、結婚後に取得したマイホーム、自動車、家財道具、貯金、または結婚期間中に保険料を支払った生命保険、学資保険などが対象になり得ます。財産の名義は関係ありません。

財産分与の割合

財産分与の割合については、原則として夫婦が財産を5:5 で分け合う「2分の1ルール」が定着しています。

ただし、夫婦に別居期間がある場合や、結婚生活の実態から財産を平等に分けることが却って不適当な場合(夫婦のどちらかの浪費が酷かった、家に帰らず家族に生活費も渡さなかったなど)は例外となります。その場合は、各ケースの事情に応じて財産分与の割合を増減することになります。

熟年離婚で財産を分ける場合の特徴

熟年離婚の財産分与においては、退職金や年金の扱いについても考慮に入れておく必要があります。

退職金の扱い

定年が近い年齢のご夫婦が離婚をされる場合は、ケースにより、退職金も財産分与の対象となる場合があります。
退職金が財産分与の対象となるかどうかは、退職予定日までの年数、勤務先の経営状況、本人の勤続年数・転職の回数等の具体的な事情を総合的に考慮して判断されます。
退職が間近に迫っている、近い将来退職金が支払われることが確実であるなどの場合には、退職金が財産分与の対象となる可能性は比較的高いと考えられます。

年金の扱い

年金の扱い

厚生年金は財産分与ではなく、「年金分割制度」という制度の対象になります。
年金分割制度とは、結婚中の夫婦二人の保険料納付額を離婚時に分割する制度です。離婚後、元夫婦はそれぞれその分割割合に対応する年金を自分の年金として受給できます。
年金分割を行うためには、お近くの年金事務所その他、厚生年金の手続きを取り扱う役所に所定の請求書を提出する必要があります。

なお、国民年金、国民年金基金、厚生年金基金は年金分割制度の対象とはならず、財産分与の一環として考慮することになります。